STORY
キイロビンの始まり
事故の経験から生まれた想い

1968年のある雨の日。
プロスタッフの先代社長・廣瀬猛は、視界不良による追突事故を経験しました。
その出来事がきっかけとなり、
「雨の日でもクリアな視界を確保し、交通事故を未然に防ぎたい。」
その強い想いが「キイロビン」開発の原点となりました。
当時の油膜取りは泡で落とすタイプが主流でしたが、研究を重ねるうちに、泡では太陽光で焼きついた頑固な油膜を落としきれないことが判明。
そこで化学的洗浄力では落とせない油膜を、ガラス表面に傷をつけないようにガラスの硬度よりも柔らかい物質で磨き上げることにより、ガラス表面の油膜・被膜のみを除去することに実に8年という長い歳月を経て、ようやく成功へとたどり着きました。
知名度も販路もない中での挑戦

※受賞当時は「株式会社竹原」現・株式会社プロスタッフ
1975年、ついに「ビックリン(現・キイロビン)」が誕生。
しかし当時のプロスタッフはまったく無名のメーカーで、知名度も販路もない中でのスタートでした。
現社長・廣瀬徳蔵も大学生ながら営業に奔走。
電話帳をめくって自動車用品店を片っ端から探し、電話営業をする毎日。相手にされず電話を切られることも日常茶飯事でした。
そんな中、可能性を見出したのがガソリンスタンド。
一軒一軒足で回る営業を続けてもなかなか売れない中、廣瀬が落ち込んでいると、先代社長が語った言葉――
「そんなに売ろう売ろうと思わんでもええから。
これを使ってもらって、一人でも事故から助かってくれればええんやから。
そんなつもりでやってくれ。」
「人のために」という原点の想いを胸に営業を続けたことで、ご夫婦が営むガソリンスタンドで3本を購入いただくことができました。
それを皮切りに、12本、1ケースと徐々に販売数は増加。
1976年には「全日本交通安全協会の推薦品」にも選定され、次第にお客様に愛される製品へと成長していきました。
新たな販路への挑戦

その後、より多くのお客様へ届けたいという思いからホームセンター、カー用品店ルートへと進出します。
しかし、そこにはすでに多数の競合商品が並んでおり、状況は非常に厳しいものでした。
そこで選んだのが、店頭での実演販売。
キイロビンの効果をその場で実演し、お客様にリアルな体感を通して商品の良さを直接お届けしていきました。
そんな店頭実演販売を続けていた時に、あるお客様がこう言ってくださいました。
「あんた油膜取りの兄ちゃんやろ?
兄ちゃんが言うんやったら、わし、買うたるで」
そのひと言に、商品だけでなく、人として、そして企業としての信頼が伝わったことを感じました。
変わらぬ想い、受け継がれる原点

このように、たった1つの製品を通して築いた信頼は、やがて企業全体の信頼へとつながっていきました。
「お客様の信頼を裏切らない」という想いは、50年経った今もなお、私たちの原点であり、これからも変わることはありません。
地道な努力と熱意によって成長してきた「キイロビン」は、現在では複数のシリーズを展開し、累計販売本数は1,200万本以上。取扱店舗は全国約7,000店舗を超えるまでになりました。
「クリアな視界で、すべてのドライバーに安全なカーライフを」
その想いは、発売当初から今も、そしてこれからも、変わることなく受け継がれていきます。